鹿児島トップクラスな西方海水浴場の景色と「人形岩」の切ない愛情物語

鹿児島トップクラスな西方海水浴場の景色と「人形岩」の切ない愛情物語

きれいな海と聞いてまずはじめに思い浮かべるのは沖縄ではないでしょうか。沖縄の海は間違いなくきれいですし、もっと言えば東京都に属する離島の海もすこぶるきれいです。

しかし、九州本島から見える海も負けてはいません。鹿児島県南部に位置する西方は、海のきれいな観光スポットのうちのひとつ。さらに、子を抱く母のように見える不思議な岩があることでも有名です。

ということで今回は、鹿児島県内だけでなく全国的にもおすすめな海スポット西方海水浴場をレポートしていきます!

最寄り駅は肥薩おれんじ鉄道「西方」駅

(西方駅・1ヶ所のみの改札口)

鹿児島中央駅から西方海水浴場まで電車で行くには、川内(せんだい)駅を経由する必要があります。JR鹿児島本線に乗って川内駅で降車したら、新幹線乗り換え口へ向かう階段はのぼらずにそのまま前方へ直進。すぐに肥薩おれんじ鉄道の改札口が見えてきます。この乗り換えに失敗すると1時間くらい待つことになるのでシミュレーションしておきましょう。階段さえのぼらなければ大丈夫です。

川内駅から西方駅までは4駅。しかし都会の各駅停車4駅とはわけが違い、乗車時間は少々長めの約20分です。混雑することも少ないと思うので、ゆっくり座って海沿いを走る車窓を眺めましょう。本当に海沿いなので晴れの日はめちゃくちゃきれいです。

西方駅へ着いたら、乗車券を運転手さんに渡して改札口(と言っていいのかわかりませんが)を抜けましょう。改札口はひとつしかないので、出口を間違えることはありません。

駅を背にするかたちで、左方向へ5分ほど歩きます。家や木々にさえぎられていますが、左手側の線路、右手側の海に挟まれてずーっと真っ直ぐ歩くと西方海水浴場に到着です!

日本一きれい⁉ 西方の海 

西方駅から5分ほど歩くと、このような光景が見えてくるはず。日本一海のきれいな!! というと少々信ぴょう性に欠けますが、九州本島一! くらいには言えるかもしれません。では見てみましょう……。

 

(これが西方の海だ!!)

想像していたよりきれいではないでしょうか。想像以下だったら私の写真スキルが低いということで……。

さすがに日本一と言うと怒られそうですが、遠くまでエメラルドグリーンが続く本州ではなかなか見られない光景です。この日は天気もよかったので、空のブルーも相まってさらに素敵な景色になっています。

ただ、7月末の異常な暑さということもあってか、土曜日なのに人は少なかったです。観光客というよりも地元の方たちで賑わっている印象……綺麗な海での海水浴、意外とココが穴場かもしれません!(さすがに8月中旬は多そうですが)

 

(西方海水浴場パノラマ)

先ほどの海水浴ゾーンは上の写真右側にあたりますが、左手側にもさらにきれいな景色が広がっています。ミニトトロでも住んでいそうな岩場が、さらに海や空の色を引き立たせてくれています。少なくとも大阪ではこんな光景は見られないでしょう……。

 

岩場先端のほうでは、おじ様が釣りをしていらっしゃいました。※濡れていると滑りやすいのでご注意ください。

海底が見えるくらい透明な浅瀬もきれいですが、スーッと一本線を描いたような水色と青の境目にも注目してみましょう。空を見ていると、もはや絵具でサラッと塗りつぶしたようにしか見えません。そして海はやはり遠くのほうまで緑色。とても美しい光景です。

 

砂浜は、サラサラしすぎていないので歩きやすいです。靴で歩くとかかとで蹴った砂が入るかもしれないので、嫌でなければ裸足で歩いてみてもいいかもしれません。…が、真夏は足裏がやけどするかと思うくらい熱々の砂になっているのでご注意ください。

ちなみに、上の写真は海水に浸かっているように見えますがまったく浸かっていません(笑)。たまたまこの場所で撮ったのですが、あとで見返して「あれ? 水に入ったっけ?」と錯覚してしまいました。不思議。

 

こんなところに草食動物のようなフンが転がっている…! シカかヤギか、はたまたウサギか⁉

 

いえいえ、こいつの仕業です。鹿児島だけでなく全国の砂浜で目撃されるスナガニの一種。体が完全に砂模様なので遠くからは見つけづらいですが、日中はだいたい小さい穴の近くでせっせと働いているところを見られます。大きさは、だいたい手指の第一関節ぶんくらいでしょうか。小さいのに素早く逃げていきます。

 

シカのフンかミステリーサークルのようなブツブツは、すべてこのスナガニの仕業です(仕業というと悪く聞こえますが、立派な仕事です)。

夜間海水でいっぱいになってしまった巣を、潮が引く日中のあいだに砂と一緒に放り出しているのだそう。そしてまた夜になると海水で満たされ……スナガニの仕業というより、お月様の仕業と言ったほうがよさそうですね。

 

砂浜ではゴミはほとんど見受けられませんでしたが、裸足で歩くときは枝や貝がらなどに気を付けましょう。何度見ても海がきれい……鹿児島県民にとってはこれが普通の光景なのでしょうか。

愛する人の無事を祈り続ける「人形岩」

(波の緩やかな西方海水浴場)

きれいな海に入って遊んだり泳いだりするのもおすすめですが、西方海水浴場でもうひとつ忘れてはいけないのが人形岩です。鹿児島県内では有名な観光スポットとなっていますが、全国的にはあまり有名ではなく、知らない人も多いのではないでしょうか。

人形岩という名前からも推測できるように、岩が横を向いた人の形に見えますよね。この名前の由来には諸説ありますが、もっとも有力な言い伝えは母と子、そしてその母の愛する夫の物語です。

夫はいつも、妻と赤ん坊のために漁に出ます。ある日もいつもと同じように出かけましたが、急な嵐によって船が転覆してしまうのです。妻は幼い赤ん坊を抱いたまま帰らぬ夫の無事をひたすら祈り、そのまま母子ともに息絶えてしまいました。それを見た海の守り神が、夫を岩のかたまりに、母子は乳を飲む赤ん坊を抱く母親のような岩に変えたのです。

この物語を知ってから人形岩をもう一度見ると、それからしばらく見つめ続けずにはいられません。また、運がよければ船に乗った人に似た形の岩が現れ、つかの間家族3人が揃う瞬間を見られるかもしれないといいます。残念ながら私は見られませんでしたが、西方海水浴場に訪れた際にはぜひ人形岩に注目してみてください!

西方海水浴場ー基本情報

(西方駅の歩道橋から見た線路)

住所:鹿児島県薩摩川内市西方町下町
電話番号:0996-23-5111(薩摩川内市観光・シティセールス課)
アクセス:肥薩おれんじ鉄道「西方」駅から徒歩約5分
海水浴場利用期間:海水浴場6/20~8/28
利用時間:平日9:00~17:00 土日祝日9:00~18:00
詳しくは薩摩川内観光物産ガイド「こころ」にて