桜島観光ならよりみちクルーズがおすすめ!錦江湾・桜島で知る自然のチカラと歴史

桜島観光ならよりみちクルーズがおすすめ!錦江湾・桜島で知る自然のチカラと歴史

鹿児島旅行のプランで必ず入れていただきたいスポットのひとつが桜島。名前は全国的にも超有名ですが、実際に桜島で生活する方たちの暮らしを知っている方はあまり多くないのではないでしょうか。

桜島は活火山と人の共存を実現している場所です。私たちには身近な存在なのであまり実感がありませんが、これは世界的にも珍しいケースなのです。

そんな桜島を深く知るには、やはり実際に桜島に行くほかありません。ということで、鹿児島6泊7日旅の6日目で乗ったよりみちクルーズも踏まえて、桜島の暮らし&観光スポットをレポートしていきます!

鹿児島湾を50分間堪能できる「よりみちクルーズ」

(1日1便のよりみちクルーズ)

桜島観光をするなら、ぜひおすすめしたいのがよりみちクルーズ。通常約15分で鹿児島湾から桜島に着く定期船の運行(大人160円、1歳~小学生は80円)がありますが、よりみちクルーズはその名の通り少しよりみちしてから桜島に連れて行ってくれます。

よりみちクルーズの料金は、大人500円小人250円。乗船時間50分で鹿児島湾と海からの桜島の風景を見られると考えると、かなり安いです。ただし、1日1便限定の運行なので乗船時間にはご注意ください。

時刻表などの詳細は公式ホームページから。

 

(鹿児島湾・桜島フェリー乗降口)

鹿児島湾から定期船に乗る場合は桜島で降りてから後払いとなりますが、よりみちクルーズはあらかじめチケットを購入しておく必要があります。

出発時刻が近くなるとアナウンスで乗船案内をしてくれるので、係員さんにチケットを渡して乗船しましょう。

 

(今回乗った船)

私が今回乗った船です。定期船とよりみちクルーズで使う船には、とくに違いはないようです。あいにくの曇り空でどんよりしていますが、思っていたよりも観光客の方が多く感じました。平日なので満員ではないですが。

 

(よりみちクルーズからの桜島)

出発直後の写真。思いっきり雲が桜島を覆っています……残念

定期船ならこのまま直進して行くのですが、よりみちクルーズでは右方向に路線変更してよりみちしてくれます。

 

(フェリーと桜島の街と、潜水艦)

桜島に直行するフェリーと、潜水艦。すごく貴重なものを見れた! と興奮していたのですが、実は次の日も同じ潜水艦を目撃しました。

あれは何だったんだろう……と調べてみると、なんと海上自衛隊が潜水艦で投錨停泊しているのだそう。この鹿児島湾が外界から受ける影響が少ないこと、海底が深いことなどから海上自衛隊の訓練・試験場になっているといいます。

あの中でどんな人がどんなことをしているのだろう……めちゃくちゃ気になります。

 

(晴れ間が見えてきた…!)

出航してから15分くらい経ったころでしょうか。船の右側を桜島に向けるかたちで進んでいたころ、少しだけ晴れ間が見えてきました。写真では伝わりにくいですが、ああ、あそこの下では灰が降ってるんだろうなという明らかに雲とは違う雲も見られました。

深度はわかりませんが、海底が見えないくらい深いのに緑色をしています。このあたりではイルカも姿を見せるそうですが、これだけきれいなら当然です。潜水艦からイルカ見られるのかなあ……。

 

(しぶとい雲)

どすぐろい雲が桜島にしつこくつきまとっています。これほど低い位置にある雲もなかなか見たことがありませんが、やはり活火山特有の景色なのでしょうか。

桜島を囲む溶岩。溶岩の向こうには植物が生い茂っていますが、これは何百年とかけて自然が作り上げてきた情景です。

火山が大噴火して溶岩が流れ出すと、同時に植物を破壊して岩だらけの地形になります。そこから時間が経つと植物が復活し、200年以上もの年月をかけて森を形成していくのです。桜島では、大噴火が起こった時代によって異なる植物を観察することができます。そのため、桜島全体が天然の博物館と呼ばれているのです。

 

(今は使われていないフェリー乗降口)

さて、活火山がつくる植生について学んだところで、50分間のよりみちは終了。桜島に到着です。写真左側に見えているのは古い乗降口で、現在は新しい乗降口が別で建てられています。

乗降口を抜けて右側の出口(ビジターセンター方面)へ向かい、いざ桜島観光開始!

灰と溶岩と軽石…ぜんぶ自然!

(灰の降る街・桜島)

ビジターセンター方面へ歩いている途中、パンフレットを水平にして持っていると5分ほどで写真のようになりました。灰が降っているのです。これは実は桜島だけで起こる現象ではないのですが、ここではじめて降灰を体感したので驚愕でした。灰が降るなんて……思い返してもやっぱり貴重な体験です。

 

(桜島溶岩なぎさ公園入口)

ビジターセンターの前に、桜島溶岩なぎさ公園をふらっと散策。園内からは桜島湾を一望できて、ゆっくりくつろげる屋根付き休憩場も設けられています。地元の方らしき家族の方もおられました。

 

(宿泊施設・レインボー桜島)

桜島溶岩なぎさ公園のすぐ近くにある宿泊施設レインボー桜島。一見アパートやマンションのようでホテルっぽくはないですが、これは景観を崩さないよう意図して塗られた色。火山をイメージして、街の建物は茶色やそれに近い色に統一されているのだとか。

 

(桜島のファミリーマート)

これは別日に撮影したものですが、景観を考慮しているのはホテルだけではありません。お馴染みのコンビニも茶色一色なのです。

 

(人懐っこいネコ)

なかに入って少し歩いていると、こちらをジッと見つめるネコさんの姿が。鋭い目つきをしていますが、近づいても怯えた様子を見せない人懐っこいお方でした。

 

(「美しい錦江湾を明日の世代へ」)

美しい錦江湾、晴れた日に見たかった……。

 

(遊歩100選に選ばれた溶岩なぎさ遊歩道)

ものすごくどんよりしていますが、右手に鹿児島湾、左手に溶岩を眺めながら遊歩道を進んでいきます。地面が黒っぽくなっているのは、すべて火山灰が降り積もったから。公園の砂よりももっと細かく、濡れるとベトッとしています。

遊歩道入り口を通ってすぐに見えてくる溶岩の海辺。見慣れた砂浜のように波が打っては返して……という感じではなく、湖か池のような静かさでした。

 

(歩きやすいよう整備されている)

遊歩道というくらいなので、溶岩に囲まれた道は歩きやすいようにしっかり整備されています。この道もすべて同じ色の木で統一されているのが特徴で、やはり景観にこだわったアイデアが詰まっています。

溶岩で敷き詰められた海辺を少し歩いてみました。なるほどこれが活火山がつくった地形か……となんだか不思議な気分。

ゴロゴロ転がる溶岩を手に取ってみた様子。手にパラパラと黒っぽい灰のようなものが付くのですが、これも降る灰と同じものなのでしょか。何から何まで初体験。

溶岩のほかに、軽くて白い軽石も落ちていました。これは園芸などで使われるのでご存知の方も多いと思いますが、自然の軽石を見るとけっこう興奮します。だってあの桜島から降ってきたもの……不思議というか感慨深いというか、なんともいえない気持ちになります。

桜島の歴史と暮らしを知る

(桜島ビジターセンター内の様子)

ビジターセンターでは、桜島ならではのお土産の販売や桜島の歴史を知る展示も行っています。入館は無料で、お土産売り場からそのまま展示ゾーンへ入るかたちになります。

かの有名な桜島大根。展示室で見られるのはギネスブックに登録された世界一大きな大根ですが、たまたま大きく育ったわけではありません。

桜島の火山灰質の土壌を利用して、手間暇をかけて大きな大根へと育てていきます。この起源については諸説あるようですが、少なくとも私たちがよく知る大根よりはるかに大きな大根が常に収穫されているのです。

この数字を見ると、桜島やその周辺で暮らす人にとってどれだけ火山の爆発が身近なことかということがよくわかります。私がお邪魔したのは7月末だったので、約8ヶ月ですでに去年の爆発回数を上回っているということになります。

ライブカメラで桜島の様子を映し出しています。その下の画面には降灰予報が。あまりにも見慣れない光景ですが、地元の方はこれを見て洗濯物を外に干せるかどうかなどの判断に役立てているのだそう。

ビジターセンターの展示室は、じっくり見てまわっても30分~1時間くらいで1周できます。火山については興味のない人でも、あまり触れ合うことのない桜島と人の共存について知れば興味がわくこと間違いなし。お土産を見るついでに、展示室にもぜひ足を運んでみましょう!

桜島に向かって建つ月讀神社

ビジターセンターを出ると雨が降り出してしまったので、今回の桜島観光はこのあたりで断念することになってしまいました。

というのも、灰と雨が混ざった灰色の雨が降るのです…! 考えれば当然のことですが、これにはかなり驚かされました。この日着ていた白色のショートパンツが灰色に染まっていくのに気付いて、桜島最大の神社を最後にさよならすることに。

その名も月讀(つきよみ)神社フェリー乗り場の前にあるのですぐに見つけられます。

 

最大と言っても控え目に建てられた神社ですが、参拝する観光客の姿も見られました。実はこの月讀神社は大正時代に溶岩で埋もれてしまったのですが、昭和15年に現在のかたちまで再建されたのだそう。神社の敷地内に自生している植物たちも見どころです。

知っているようで知らない街

(桜島フェリー乗り場)

九州の南にあって、薩摩半島と大隅半島があって、そして活火山のある桜島があって……。社会の授業でも習うので、鹿児島県の桜島は誰にとっても身近な存在です。しかし、地元の方が当然のように思っていることでも、全国的には知られていないことも案外たくさんあります。

桜島は、大昔から活火山と人々との共存をいたって普通にやり遂げている素晴らしい場所です。実際に足を運んでその仕組みや歴史を見ると、世界的にも珍しいということがよくわかるでしょう。鹿児島観光の際には、ぜひ桜島の歴史や日常を覗いてみましょう!