水路にイルカ&世界初の珍クジラ骨格標本展示「かごしま水族館」で昔と今、そして未来を見比べる

水路にイルカ&世界初の珍クジラ骨格標本展示「かごしま水族館」で昔と今、そして未来を見比べる

家族で旅行といえば、現地の動物園や水族館に行くのがポピュラーなコースですよね。とくに小さいお子様にとっては、自然や生き物に触れあう機会をつくれる絶好の時間でもあります。

今回は、数ある生き物系観光スポットのなかからかごしま水族館をレポートしていきます。ふだん見ることができないイルカのトレーニング風景5メートルを超える前に海に帰るジンベエザメなど、かごしま水族館ならではの見どころもいっしょにご紹介していきます!

(魚より哺乳類メインがいい!という方には平川動物園もおすすめです。)

電車・市電・バスでアクセス可能

かごしま水族館は電車バスのほかに市電でもアクセスが可能です。電車なら鹿児島駅(鹿児島中央駅ではないのでご注意ください)、バスならかごしま水族館前、市電なら水族館口です。降車後すぐに到着するのはバスなので、あまり歩きたくないというときはバスの利用がおすすめです。

公式ホームページでは、鹿児島空港からのアクセスも記載されているのでご参照ください。

入場料は、大人1,500円 小中学生750円 4歳以上が350円となっています。今回私はシティビューの一日乗車券を購入していたので、これを提示すると1,200円にしていただけました…!
一日600円でバス・市電乗り放題のカゴシマシティビューについては以下でご紹介しています。

水路にイルカ⁉トレーニング無料見学

かごしま水族館イチといっても過言ではないおすすめポイントが、お散歩ついでにもイルカの姿を見られるイルカ水路。この水路は鹿児島湾(錦江湾)とつながった海の一部で、同時に水族館ともつながっているので半分水族館・半分自然のイルカを近くで見ることができるのです。

イルカ水路は3つのゾーンに分かれた比較的長いコースで、水路のなかで遊んだり生き物を追いかけたりする姿も見られるのだそう。さらに、季節によってはマンボウやシイラなどの展示もあるのだとか。

このイルカ水路で開催されているのが、青空イルカウォッチングというイベント。平日は1日2回、土日祝などは1日3回(変更あり)、トレーナーさんとイルカがコミュニケーションを取りながら技を披露してくれます。イルカショーで見る迫力満点の舞台もいいですが、こうしてトレーニングする姿もなかなか見られるものではないのでぜひ覗いてみましょう。

ふれあいコーナーや特別展示も

それでは、いざかごしま水族館に入館です。お姉さんにチケットを見せた直後にあがるエスカレーター。すでに海の世界へいざなわれております。

エスカレーターで2階に到着すると、すぐに大きな黒潮大水槽のお出迎え。2018年6月26日にやってきたユウユウ8代目も優雅に泳いでいます。

ジンベエザメを飼育する国内水族館の多くが、一定の大きさまで成長すると海に帰すという方針で飼育・展示しています。そしてこのユウユウも同じで、体長が5メートルを超える前にかごしま水族館とさよならするのです。

 

(かごしま水族館のジンベエザメ)

歴代のジンベエザメの名を継いで、8代目となったのが2018年7月現在のユウユウ。つぶらな瞳に、心なしかはにかんでいるように見える口元がキュートでした。

 

館内の多くが小さい水槽ですが、ところどころで大きな水槽に出会うと少しビクッとしてしまいます。想像以上にどでかいお魚が潜んでいたりするのです。

 

(アクアラボ)

アクアラボのコーナーでは、ウミウシを中心に多数の生き物を展示しています。写真の椅子が並んでいるスペースでは、飼育員の方が生き物の生態や不思議を解説するコーナーが設けられています。

 

(ウミウシ)

なんとも不思議な見た目&生態のウミウシの一種。ナメクジはあんなに忌み嫌われているのに、カラフルな体を持つだけでこんなにも可愛く思える人間も不思議です。これが全身茶色だったら……。

 

(ウミウシのウラ)

こちらのガラス側にへばりついていたので、思わず撮ってしまいました。でもあまり気持ち悪くないのはなぜでしょう。やはり鮮やかな色のおかげでしょうか。

 

(シンデレラウミウシ)

白・黄・ピンクの3色構成なのにそのピンクのインパクトが大きすぎるシンデレラウミウシ。ピンクだしシンデレラだし、2度びっくりです。しかもけっこう大きい。

 

(鹿児島のウミウシ)

鹿児島県の海で見られるウミウシ一覧表。ちなみに、右側にまだまだ続いているので写っているのは全体の半分くらいです。もちろんシンデレラウミウシもいます。見たい!

 

(特別展示・麑海魚譜の魚たち)

明治維新150周年を記念して、2018年4月28日から12月31日まで開催されている特別展示「麑海魚譜(げいかいきょふ)の魚たち」明治16年に製作された海洋生物の彩色図鑑のうち、約50点がかごしま水族館で展示されています。

なぜか個人的に見入ってしまったのが、このとんびゑい。今でいうマダラトビエイのことなのですが、ちなみにかごしま水族館で泳ぐマダラトビエイはこちら。

ファンキーなお顔がそっくり……!目はホンモノのほうがかわいいですね。

海で出会ったら戦慄するであろう生き物4位くらいのウツボ。仲良しなのは微笑ましいですが、ギロっとした目と半開きの口がこわすぎます。

 

(どこにいるかわかるかな…?)

 

(ノコギリザメ)

なぜか全員同じポーズで同じ方向を見ているノコギリザメたち。いったいどんなことを考えながらノコギリを持ち上げているのでしょう……。

 

(展望ホールのタイヘイヨウアカボウモドキ)

順路通りに進んでいくと、途中で5階の展望ホールにたどり着きます(ゴールではありません)。ここには、クジラのなかでもっとも珍しいとされるタイヘイヨウアカボウモドキの全身骨格標本が展示されています。

しかも、この全身骨格標本を展示したのはかごしま水族館が世界ではじめて。現在でも非常に、非常に貴重な展示物なのです。

 

(展望ホールから見た桜島)

展望ホールからは、貴重な骨格標本のほかに鹿児島湾や桜島を一望できます。ホール内には椅子が並べられているので、途中休憩としてもゆっくりできる場所です。

 

(鹿児島の深海)

入り口から中が見えないくらい暗闇ですが、深海なのでフラッシュ撮影は禁止。静寂の世界に生きる生き物たちを観察しましょう。

 

(クジラの骨とハオリムシ)

生き物にとって致命的になるくらい有毒な硫化水素。この猛毒が大好物な生き物が、ハオリムシです。チューブワームという名前でも知られていますね。

上の水槽内では、クジラの骨から染み出した硫化水素を利用して生命活動をしている様子が見られます。ちなみに、口はないので硫化水素をすすっているわけではありません。

こちらはイソギンチャクではなくサンゴの仲間に分類されるヒトツトサカ。美しいといえば美しいですが、気持ち悪いといわれても否定はできません。

生態についてはあまり詳しく知られていないようですが、水深150~600メートルの砂泥底の小石、貝がらなどに付着して生活しているのだそう。残念ながら動いているところは見られませんでした。

 

(沈黙の海)

個性的な展示もありました。生き物はおろか岩などのレイアウトもいっさいありません。その名も沈黙の海

これは世界のどこかにある光景を再現しているのか、それともこのような海にしないための警鐘なのか。こんな解説がありました。

青い海 なにもいない
もう耳をふさぎたいほど
生きものたちの歌が聞こえていた海
それが いつのまにか なにも聞こえない
青い海
人間という生きものが
自分たちだけのことしか考えない
そんな毎日が続いているうち
生きものたちの歌がひとつ消え
ふたつ消えて
それが いつのまにか なにも聞こえない

このあともう少し続きますが、なかなか考えさせられる文章と沈黙の展示です。この場所で立ち止まる人はあまりいないようでしたが、ぜひ見つけたら人間が自分たちだけのことしか考えなかった結果を見てみてください。

 

(ピラルクー水槽)

順路に従って1階へ降りると、横に長い水槽が展示されています。中にはたくさんのピラルクーたちが自由にゆったりと泳いでいて……

こんなに可愛らしい顔も間近で見ることができます。写真は思いっきりぶれてしまっておりますが、淡水魚界最大の体を持つわりにはキュートなのでぜひ顔を近付けてみてください。

 

(ウミガメの赤ちゃん)

いっぽう、子ども向けのワクワクはっけんひろば内ではウミガメの赤ちゃんがぎこちない泳ぎを披露してくれました。小さいので見た目は可愛いですが、よく見ると案外いかついお顔をしていらっしゃいます。

 

(いおっこひろば)

親子で遊びながら学べるいおっこひろば。ここでは期間限定の展示やイベントなどもあるそうなので、お子さま連れの方はぜひチェックしてみてくださいね。

ところで「いおっこ」とはどういう意味なのでしょうか……?

期間限定イベントをチェックして水族館へ!

かごしま水族館では、小さいながらも飽きさせない工夫がされています。そのひとつが期間限定の展示イベント。今回でいうと麑海魚譜の魚たちはとても貴重な特別展示でした。

季節によって見られる生き物やイベントはいろいろ。ジンベエザメのユウユウ8代目はもちろん、見たいと思っていたイベントが終わっていたり、逆に予想外の生き物を見ることができるかもしれません。

今回ご紹介した以外にもたくさんの生き物や特別イベントがあるので、公式ホームページで妄想を膨らませて、さらに楽しくかごしま水族館を過ごしましょう!

かごしま水族館ー基本情報

(軌道敷を緑化したミドリあふれる市電)

住所:鹿児島県鹿児島市本港新町3-1
電話番号:099-226-2233
アクセス:(鹿児島中央駅から)市電(2系統)…水族館口下車
市営バス…かごしま水族館前下車
入館料:大人 1,500円/小中学生 750円/4歳以上 350円